-
建築案件のススメ
2017/09/25
(第2回)担当者と経営者の情報認識のギャップ
前回お話しました「価格の適正化」という課題を引き起こす要因の1つ「“担当者”と“経営者”の情報認識のギャップ」 が生じる具体的な理由を事例を基に、“担当者”、“経営者”、それぞれの目線で、お伝えします。
1.担当者の目線
担当者は、経営者から「工事費の投資予算内の遵守」を求められている。
例えば、
「本社のリニューアル工事は、予算1千万円以内で収めること」
「今回の新店工事の坪単価は、前年実績の50万円以内で収めること」
などの予算遵守を指示されます。
そこで担当者は、工事費を予算内に収めるため「工事範囲」「工期」「仕様」を自身で考えたり、場合によっては、懇意にしている設計会社、施工会社に相談して、コスト縮減に取り組んでいます。
しかし、このような担当者の努力が、全て経営者に理解してもらえるとは限りません。特に、やむを得ない理由で、予算超過してしまった場合に、その正当性を経営者に伝える事に大変苦労しています。
2.経営者の目線
経営者は、担当者が決めた発注手続きに、不透明感を抱いていることが多い。
例えば、
「なぜ、それらの施工会社へ見積依頼をするのか」
「取得した見積価格の適正は、どうやって証明するのか」
などの疑問を抱いています。
そこで経営者は、不透明感を解消するため、担当者へ合理的な説明を求めます。しかしながら、担当者からは「過去懇意にしている施工会社だから」や「自社のベンチマーク価格に合っているから」といったあいまいな回答しか得られず、十分納得できない状況にあります。
このように、(担当者が)伝えたくても伝わらない、(経営者が)理解したくても理解できない事象を、”(情報)伝達のギャップ”と呼んでいます。
もっと詳しく、お聞きになりたい方は、こちらからお問い合わせください。
次回は、これらの「(情報)伝達のギャップ」をディーコープ㈱がどのように解消しているかをご紹介する予定です。
ディーコープ株式会社
建築専任担当 牧野 尚信