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コラム
2021/02/13
「購買業務の分解」が正しい間接材購買の糸口に!
インソースとアウトソースに分かれる間接材購買業務
実は以前出版した「間接材購買戦略」は、間接材の購買を、企業の組織内で行うことをイメージしながら書いております。
ポイントは、「間接材購買」業務を単純にインソースでやるか、アウトソースでやるかというような「ゼロイチ」の話ではなく、この業務を「アウトソースするべきもの」と「インソースでするべきもの」とに分けていくことにあります。
では実際どのように分けていくかについて、専門性と非専門性や、コア業務(戦略的業務)とノンコア業務(非戦略的業務)という一般的な「ものさし」に、「間接材購買」独自の考え方を加えて説明していきます。
間接材購買にもコア業務的なところがある?
間接材の購買は、ノンコア業務(非戦略業務)であり、専門性があるわけですから、一般的な「ものさし」で考えるとアウトソースするという判断になります。、間接材ならではの考え方で購買業務を因数分解すると、戦略的にインソースで行うべき領域も存在します。
戦略的に考えてほしいのは、多品種小ロットとなるロングテールの商品・サービスなどの購買業務です。
本来なら作業工数に対する費用対効果が低く、アウトソースしてしまいがちな領域ですが、工数負けしない工夫をすることで、インソースで継続的なコスト削減ができる領域なのです。
実際、間接材購買業務そのものをインソースで完結している企業は少ないというのが、「アウトソースを受けている」弊社の印象です。外資系企業に関しては本国の意向に基づき、社内に専門部署を持つ企業が増えてきました。
また、国内企業からも間接材購買を社内で取り組む方法についての問い合わせも増えてきました。自社で研究をされている企業も増加傾向にあると思います。
ロングテールの領域をインソースすべきである、ということに話を戻しましょう。
経営戦略として間接材購買をとらえた時、コントロールしたいがロングテールであるためにできないという状況をどう克服するかが鍵となります。なぜ戦略的に社内で取り組んでほしい購買業務なのか? それはアウトソースするよりインソースで実施する方が「利益」を生む可能性があると考えられるからです。間接材購買の分類はこういった観点で選別してほしいと考えています。
各社からのお問い合わせからは、間接材に戦略的な色彩を帯びさせる必要性に気づいた企業が増えてきていると感じます。なにせ、利益が増えるのですから。一方で、間接材購買業務に潜むロングテールの克服という大きな課題※ の解決がないと「利益」を創出できません。。。
次回以降この解決方法について述べて参ります。
※課題・・・・間接材購買という業務の特徴はロングテールであり、そのロングテールが原因で
得られる利益と業務の工数がトレードオフになっていること
谷口健太郎 著 「間接材購買戦略-会社のコストを利益に変える」東洋経済新報社 を要約
谷口健太郎 著書
「リバースオークション戦略」東洋経済新報社
「間接材購買戦略 〜会社のコストを利益に変える〜」東洋経済新報社この記事が「参考になった!」と思ったら、facebookまたはTwitterでぜひ
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