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「コスト削減」取り組みを始める前に(ヒント集)
2021/10/23
3. 間接経費削減の課題を解決する方法
失敗しないために!間接経費削減の課題を解決する方法とは?
今回は実際に取り組む際に解決しなければならない課題と、解決策についてお話しします。
実際の取組みをイメージしやすくするため「間接経費のコスト削減を実行するために各部署から集められたプロジェクト」を設定し、本記事ではプロジェクトチーム(PJチーム)と呼びます。
間接経費削減の流れ
まず課題に入る前に、取組みの流れについて簡単に触れておきます。
- 会社全体の経費を調査・分析し、どの品目から手をつけるべきかの優先順位を決定
- その上で優先順位の高い品目から適正価格で購入されているかを調査
- 高い買い物をしているようであれば複数のサプライヤ企業と価格交渉を実行
最初は取組みやすく、効果の高い品目から限定的に実施し、徐々に対象範囲を拡大していくのが一般的な流れとなります。
PJチームに降りかかる課題
上記の流れでPJチームが間接経費の削減に取り組む際、どのような課題に直面するのでしょうか。
具体的にお話ししていきます。PJチームが直面する課題は以下の3つとなります。
- 社内的に強い立場になる
- 継続的な取り組みをする
- ノウハウを共有する
社内的に強い立場になる
全社的なコスト削減の取り組みを行うためには、他部署の人間も巻き込み動かす必要があります。
しかし他部門の方々は協力するどころか、今までの取り組みを否定され、変化を恐れるあまり抵抗勢力と化すこともあります。
そうした中でも取り組みを推進出来る、強い立場になることが重要です。継続的な取り組みをする
一時的に取り組んで多少コストが下がったとしても、継続して取り組まなければ、数年後にまた同じことをする羽目に陥ります。
そうならない為にも、継続的な取り組みを前提として計画を立てていきましょう。ノウハウを共有する
継続的な取り組みをするにあたって、ノウハウを共有することも重要です。
チームメンバーが変わっても効果的な削減ノウハウが伝承され、ゼロベースから取り組むリスクを回避できます。課題解決に必要なポイント
それぞれの課題解決はどのように進めたら良いでしょうか。
解決策のポイントは、以下の4つが挙げられます。- 社内的に強い立場になるには・・・・社内権限を付与する
- 継続的な取り組みをするには・・・キーパーソンをつくる
- ノウハウを共有するには・・・ノウハウを共有できる場所をつくる
- 課題解決を後押しし、プロジェクト全体を成功に導くには・・・専任化する
社内権限を付与する
間接経費の削減は会社全体での取り組みのため、社内の様々な部署を調整する力が必要になります。
そのためにはPJチームに調整に必要な社内権限を与えることが大切です。キーパーソンをつくる
課題は全て一過性の取組みでは解決できません。キーとなるのは、長期間にわたり間接経費の取組みを戦略的に捉え、それを推進する改革推進者の存在です。
そういった存在をつくることによって継続的な取り組みを促進し、活動を統制することができます。ノウハウを共有できる場所をつくる
ノウハウを現在のメンバー、そして今後プロジェクトに関わるメンバーに共有するためには、情報を全て決まった場所に格納することが必要です。可能であればシステムで管理したり、クラウド上にデータとして残すと、より共有しやすくなります。
そしてそのノウハウを全員が活用していくことも大切です。専任化する
コスト削減に本格的に取り組むには、専任の担当者に対応してもらうのが一番です。
「間接経費にそこまで人員を割くことはできない」という声も多いと思いますが、兼任の場合、間接経費分野については軽んじられる傾向があります。
専任化し、「絶対に成果を出す」という意識をメンバーに持ってもらうことが、成功への第一歩となります。まとめ
間接経費のコスト削減に取り組む際は、 多くの企業で上記のような課題が発生します。
このことを念頭に置いてプロジェクトを推進することが重要です。