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コラム
2020/07/07
<リバースオークション戦略> コスト削減のためにコスト増!?
非戦略購買は支出のロングテール
支出のロングテールは品目のロングテール
非戦略購買の領域は、ABC分析(下図)でいうロングテールに当たります。購買のアイテム数(件数)が多く、それぞれの購買金額が少ない領域なのです。
それぞれの購買金額が少ないからといって、どこの会社でも非戦略購買を軽視しているわけではありません。いくつかの理由のために、徹底した比較購買ができていないだけなのです。
非戦略購買の領域は、会社全体として「支出のロングテール」ですが、同時にアイテム数が多い「品目のロングテール」であるといえます。
また、購買するモノやサービスがきわめて多岐にわたるとともに、それらを提供する業者さん(サプライヤ)の数が多いのも特徴です。
この「品目のロングテール」が「支出のロングテール」の中に埋蔵金を溜めてきた大きな要因になっています。
その点、戦略購買では多額の購買・調達が行われているものの、調達金額が大きい割にはその品目を扱う業界や業者数がある程度限られています。
アイテム数が多いとコスト削減のためにコスト増!?
非戦略購買で調達するモノやサービスを考えてみると、文房具もあればコピー機もあります。カーリースもあれば健康診断もあります。社員の引越しもあれば、ビルの清掃業務もあり、数えあげたらきりがありません。
比較購買を徹底して適正価格で購買するためには、それらの1つひとつについて、購買・調達するモノやサービスをどこのどんな業者さんが扱っているのか、仕様は適切であるかなど、いちいち調べなければなりません。しかも、時間と手間をかけて一生懸命調べることが本当に有効なのか、といったケースもあります。
費用対効果を考えると、購買する金額によってはコスト削減どころか、コスト増になることもあるのです。
谷口健太郎 著 「リバースオークション戦略」東洋経済新報社 を要約
谷口健太郎 著書
「リバースオークション戦略」東洋経済新報社
「間接材購買戦略 〜会社のコストを利益に変える〜」東洋経済新報社この記事が「参考になった!」と思ったら、facebookまたはTwitterでぜひ
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