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コラム
2020/11/27
「安い=いい購買」は正しいか?
いい購買とは何か? を考えてみましょう
購買をする目的は何でしょう?
「いいものを安く買う」こと? では「安い」って何でしょうか?
いま買っている値段より安い? 自分が思ったより安い? 人が買った値段より安い?
常に何かと比べて安いとか高いとかが決まっていて、絶対的な価格として「安い」というものはなく、相対的な感覚でしかないと思いませんか。
いったい、いい購買をするということは何なのでしょうか。
購買部の役割や購買をするときの目的の一つに「コスト削減」があげられます。私自身も企業のコスト削減ということを前に出しながらサービスを提供してきていた面もあるかもしれません。ただ、購買にずっと携わってきて、いまあらためて思うことは、「購買=コスト削減」ではないということです。「コストの適正化」がいい購買に
コスト削減は利益に直結する話なので、大事な購買の目的の一つであることは間違いないでしょう。
しかしながら、単にコスト削減をするということではなく、コストを適正にするという言葉のほうが正しい言い方で、この「コストの適正化」がより大事なことと言えると思います。
単にコスト削減というと、サービスレベルや品質を無視してでも対応できるわけですが、「コストの適正化」は、サービスレベルや品質を無視しては絶対にできません。
1億円の買い物でも「安い買い物だったな」と言えるものもあれば、1万円でも「高かったな」という買い物があるのはそういうことなのです。
コストとサービスレベルはいつも表裏一体で、どちらかが欠けてもいい購買にはならないというのも、私があらためて言うことでもないでしょう。
いい購買とはいったい何なのかを、今後も皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
谷口健太郎 著 「間接材購買戦略-会社のコストを利益に変える」東洋経済新報社 を要約
谷口健太郎 著書
「リバースオークション戦略」東洋経済新報社
「間接材購買戦略 〜会社のコストを利益に変える〜」東洋経済新報社この記事が「参考になった!」と思ったら、facebookまたはTwitterでぜひ
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