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コラム
2021/01/15
アウトソース(外注)とインソース(内製化)の分かれ目とは?
アウトソースとインソース
一般的にどんな時にアウトソース(外注)して、どんな時にインソース(内製化)するのが良いか考えてみましょう。
アウトソースとインソース 分け方のキーワード
分け方を考えるときのキーワードには以下の3つがあります。
①「専門業務と一般業務」
②「コア業務とノンコア業務」
③「戦略的業務と非戦略的業務」ここでは①~③の業務の時に、アウトソースすべきかインソースすべきか一般的な考え方で整理してみましょう。
①「専門業務と一般業務」
“専門業務”は会社内部に専門家を置いてインソースで行い、一般業務はアウトソース②「コア業務とノンコア業務」
通常会社の“コア業務”は社内に残してインソースで行い、“ノンコア業務”を社外にアウトソース③「戦略的業務と非戦略的業務」
“戦略的業務”を社内に残してインソースで行い、“非戦略的業務”を社外にアウトソース(する場合が多い)
①~③の分け方はどれも正しいのですが、個別にそれぞれ考えるのではなく複合して考え、インソースで行う業務、アウトソースする業務をどう分けるかを決めるべきだと考えます。
言い換えるとそれは、非戦略的業務やノンコア業務についても専門性が高いものもあり、ノンコア業務であってもすべてが一般的業務とは限らないということです。
必ずイレギュラーなことがあり、きれいに割り切れるものではないのです。
「ものさし」は複数の組合せで考える
「コア業務とノンコア業務」という分類と、「戦略的業務と非戦略的業務」という分類の仕方の“ものさし”は相性が良く、同じような意味合いで使われます。
しかし、「専門業務と一般業務」という分類は、「コア業務とノンコア業務」や「戦略的業務と非戦略的業務」という分類の仕方の“ものさし”とは、少し“ものさし”の基準や次元が異なります。
それぞれの“ものさし”を組み合わせて使う方が良いでしょう。
アウトソースとインソースを分類する軸としては、
「戦略的業務と非戦略的業務」と、「コア業務とノンコア業務」という分類の“ものさし”を優先して判断すべきです。
よく言われている「専門業務と一般業務」という分類の“ものさし”はサブ的に使うべきです。
“ものさし” リスクやデメリットを被る選択について
例えば、専門業務であっても非戦略的業務に位置づけられる業務に対して社内に専門家を雇ってインソースした場合や、ノンコア業務の中で専門性の有無にかかわらずアウトソースした場合などが挙げられます。
特に後述の仕分け方法では、「業務を管理して業務から生まれる情報を蓄積していくこと」はインソースすべきです。
というのもアウトソースした業務の管理がブラックボックスになると、数年後にアウトソースした業務全体が見えなくなり、結果アウトソースの業者の変更や、業務プロセス変更による改善をしにくくなります。
更に、その業務を特定のアウトソーサーに牛耳られるスクも発生するかもしれません。
業務はアウトソースしつつデータや情報をITを利用して蓄積し、情報だけは自社のものとしてコントロールするような仕組みを作ることをお勧めします。
次回はどんな時に業務をインソースして、どんな時にアウトソースしたら良いかを、具体例をあげて説明していきたいと思います。
谷口健太郎 著 「間接材購買戦略-会社のコストを利益に変える」東洋経済新報社 を要約
谷口健太郎 著書
「リバースオークション戦略」東洋経済新報社
「間接材購買戦略 〜会社のコストを利益に変える〜」東洋経済新報社この記事が「参考になった!」と思ったら、facebookまたはTwitterでぜひ“シェア”をお願いします。